郵政民営化解散の本質を問う!

3.民主党の反対

 民主党の政府案への反対には、はっきりしない点があります。内容が曖昧(あいまい)な「正常化」が必要だとし、政府案の民営化はダメだと言っています。 

▼反対理由

 以下が反対理由です。

(1)官有を残した民営化のまま巨大な金融機関を誕生させるのは、民業の圧迫になる。

(2)4つへの分社化は、天下りポストの増加である。

(3)経営リスクが大きく、将来の国民負担になる。

(4)政府案では、民営化新会社が国債を購入し続ける。

(5)赤字の郵便局が閉鎖され、子供や高齢者がアクセスできる身近な窓口が失われる。

(6)郵政公社職員の人件費は、事業収入内でまかなわれている。民営化で、小さな政府になるのではない。

(7)利益を求める民営化とユニバーサル・サービス(過疎地・高齢者サービス等)は両立しない。

(8)民営化が成功すれば民業が圧迫され、失敗すれば公的資金での処理コストが増える。

(9)郵貯会社・保険会社が外資に買収される恐れがある。

▼民主党の言う「正常化」とは?

 郵便は、国際条約で基本的な公共サービスとされている。従って、民間業者と競争しながら、国も一定の役割を果たすべきである。

 一方、金融事業については、民業を補完するという原点に立ち返り、適正な規模にまで縮小する。つまり、郵貯に集まる預金を減らし国債を買わないで、「民間に貸す直接金融」にする。郵貯・簡保が国債を増加買いできないように、郵貯・簡保を減らす策をとる。

 以上を、民主党は「郵政事業の正常化」と言っています。

 政府案に反対する理由をまとめれば、以下です。

(1)国が大株主の郵政株式会社では、政府の(国債発行による)無駄遣いは直らない。

(2)政府案の郵政の民営化は、民業を圧迫する。

(3)民営化で成り立つという計算根拠が弱い。

<参考URL>

「郵政改革に関する考え方(要約版)」(民主党郵政改革調査会)
http://www.eda-jp.com/dpj/2005/050329.html

 こうした趣旨の民主党の主張を「公正に」読もうとしましたが、論拠がよく分かりません。

 「民営化がうまく行けば、民業を圧迫する。失敗すれば、国の負担が増える。政府案では国債買いも減らない。官業は民業を補完するという原点に立ち戻るべきだ。現在の郵政公社のままで、正常化を目指す。」ということでしょうか?

 民主党は「正常化」の内容を、クリアに示さねばならならないように思えます。

 明らかにすべきは、民主党が言う郵政の「原点」とは何か、です。私には、原点が何か分かりません。ホームページに示された結論として「多様な改革案を、適時適切に実行する」と書いてあります。その多様が何か、適時適切が何か分かりません。政治家がよく言う「キチンとやる」という不明な言葉と同じです。キチンとやることの内容を具体的に言わねば、意味はない。

 民主党案は、政府案の代替にはなっていないのです。

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