第28回
美しい菜の花畑に潜む遺伝子組み換え品種
交雑で2代目も出現
文/藤田 香(日経エコロジー)
2008年4月21日
写真/「北海道な日々」より
菜の花(ナタネ)が咲き乱れる季節になった。アスファルトの割れ目から伸びる“ど根性菜の花”(右下)も見受けられる。しかし、こうした幹線道路沿いのけなげな菜の花に、遺伝子組み換え品種が浸透していることがわかってきた。
写真/環境省
環境省が2006年度に鹿島港、千葉港、横浜港、清水港、四日市港、博多港、北九州港の周辺の主要道路と河川敷を調査したところ、18地点の30試料から除草剤耐性の遺伝子組み換え西洋ナタネが見つかった。日本では遺伝子組み換えナタネは栽培していないため、輸入ナタネの種子が発芽したとみられる。
マーガリンや食用油の原料であるナタネの日本の自給率は1%以下と低く、大半を輸入に頼る。その大部分を占めるのが遺伝子組み換え西洋ナタネだ。港湾の荷揚げやトラック搬送時に種子がこぼれ、全国で野生化し始めているのだ。
しかも、四日市港周辺では2つの除草剤耐性を持つ遺伝子組み換え西洋ナタネが見つかった。通常の組み換え品種は1つの除草剤耐性しかないため、「2つの組み換え品種の間で交雑が起きた可能性がある」と国立環境研究所の佐治光氏は言う。環境省は組み換え品種の世代交代の可能性も指摘する。
河川敷など西洋ナタネの菜の花畑に遺伝子が広まる危険性もあり、生態系の継続的な調査が必要だ。
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