「官僚がやりたい放題」の過去に戻りつつある
さらに論を進めよう。国土交通省は成田や羽田の空港ビルに対し外資を3分の1未満に抑える空港整備法改正案を打ち出した。対日投資の促進を世界に訴えている時代に、なんということか。「安全保障」が理由だというが、基本的感覚が間違っている。「市場のことは市場が決める」。そういう経済社会を我々は目指してきたはずだ。
小泉政権下では、官の世界に切り込み、政治主導で民間主体のシステムを構築することを改革の目玉とした。安倍政権では、国家公務員の天下り規制など生煮えのまま無防備に官僚組織に切り込もうとし、猛反撃を受けた。安倍政権が短期に終わったのは、安倍氏の病気もさることながら、官僚の抵抗、サボタージュによる「官高政低」構造が生み出されてしまったことを見逃せない。
そして福田政権。官僚は力と自信を回復し、やりたい放題の過去に戻りつつある。国交省の一件はその象徴だ。「タスポ」に対して何らの異論も出ないのは、財務省主導体制が固まってしまったことを意味する。「ノーパンしゃぶしゃぶ事件」で恐縮しきっていたはずの旧大蔵省は、福田首相という官僚に理解のある、都合のいい宰相を得て、完全によみがえったのだ。
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