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我々の国家はどこに向かっているのか

第79回
「海自給油新法」が越年となった場合の危機

政治アナリスト 花岡 信昭氏
2007年10月4日

 福田新政権がそろりと始動したが、まず直面する臨時国会最大の課題はインド洋での海上自衛隊の支援活動の延長問題だ。現行のテロ対策特別措置法は11月1日で期限切れとなる。福田康夫首相はこれに代わる「新法」を提出する構えだが、今国会での成立は絶望的で、支援活動の中断は必至だ。

 野党との協調・話し合い路線を掲げる福田首相は、小泉純一郎元首相、安倍晋三前首相の「トップダウン型」「対決型」の政権運営を避け、来春に予想される解散・衆院総選挙を視野に、いわば「軟着陸型」で臨もうとしている。

 このため、所信表明演説でも、冒頭で「衆参ねじれ」の現状に触れ、野党と誠意をもって話し合いながら国政を進めていく、と強調した。焦点の海自支援活動の継続について「我が国の国益に資するもので、日本が国際社会において果たすべき責任」「国民や国会によく説明し、理解を得るよう全力を尽くす」としながらも、今国会での成立を期すとは踏み込まなかった。

 安倍前首相は、民主党の小沢一郎代表との党首会談で自身の退陣と引き換えに支援継続を果たすというシナリオを描いていたとされ、党首会談が受け入れられなかったことを退陣の理由とした。事実上は「病気退陣」であり、そうした想定がどこまで高度な政治判断を踏まえて練り上げられたものであったのか、定かではない。だが、一国の首相が進退をかけるほどの重大事である、という認識が多少なりとも浸透したのは確かだろう。

 福田首相にはそこまでの深刻な認識はなさそうだ。所信表明では「日米同盟の堅持と国際協調」を外交の基本としながらも、何が何でもこの国会で支援継続を実現するという意気込みは伝わってこない。

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