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我々の国家はどこに向かっているのか

第62回
「年金」が参院選最大の争点となることの代償

政治アナリスト 花岡 信昭氏
2007年6月7日

 公的年金の納付記録5000万件の未処理問題が、参院選の最大の争点として位置づけられることになった。確かに由々しき問題で、これによって安倍内閣の支持率急落という事態も招いた。だが、国民投票法の成立で憲法改正が現実の政治課題となり、とりわけ9条にからむ集団的自衛権の見直しが年内にも行われようとしているとき、この実態はあまりに寂しくはないか。

 年金の未処理5000万件は民主党が追及してきた問題で、実は2月中旬に明らかにされていた。それが、社会保険庁改革法案の衆院採決を前に政治テーマとして急浮上した。その背景に改革法案を葬ろうとする何らかの政治的意図が働いたと見る向きは永田町に少なくない。

 安倍内閣の支持率急落は5月28日付の日経、毎日両紙からスタートした。松岡利勝農水相の自殺が28日昼だから、支持率激減は「政治とカネ」の問題が拍車をかけたことは間違いないが、年金未処理問題が決定的に大きかったと言っていい。

 支持率調査を振り返ると、以下の通りである。(率のあとのカッコ内は前回調査との比較=ポイント)

                      この過程を見ると、「年金未処理5000万件」で「国民の怒り」が燃え上がり、これに松岡氏の自殺で「政治とカネ」の問題が支持率低下の後押しをした経緯が浮き彫りになる。

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