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我々の国家はどこに向かっているのか

第46回
「あるある」だけではない、メディアの不祥事

政治アナリスト 花岡 信昭氏
2007年2月13日

 関西テレビの捏造問題をはじめ、新聞、テレビの不祥事が相次いでいる。いまさら言うまでもないが、ビッグメディアは自己管理・自己規制の徹底が一段と求められる世界だ。これを怠ると公権力の介入を招き、報道の自由の確立という民主主義国家の根幹を揺るがす事態につながるからである。

 テレビの捏造・やらせ問題はこれまでもたびたび指摘されてきた。番組制作をプロダクションに依存し、さらに孫請けに丸投げするという構造的体質が基本にある。

 ワイドショーに出演した乏しい経験からすると、ビデオ編集の部分がやたらに長いことを知って驚いた。これはテレビを見ている側には、ある種の錯覚が働いて、あまり意識されない。生番組でありながら、事前に制作されたビデオ部分がかなりの部分を占めることに気付かない。スタジオでのやり取りは想像以上に短いのだ。

 試しにワイドショーを録画して確認されることを勧めたい。朝のモーニングショーなどでは、番組スタッフが徹夜でビデオ編集部分を制作する。キャスターやコメンテーターなどの出演者はスタジオで本番入りしてから、初めてこれを見る。事前に確認する時間はない。視聴者と同じタイミングで見るのだ。だから、その場の雰囲気をつかみ、要領よく瞬間タッチ風に体裁のいいことを喋れるコメンテーターが重宝される。

 関西テレビの「罪」は、総務省に介入の余地を与えてしまったことだ。テレビ、ラジオは電波の割り当てを受ける免許事業だから、電波法、放送法の規制を受ける。そこが監督官庁のない新聞との違いである。総務省はしめたとばかりに、と言うと語弊があるだろうが、テレビ局を次々に呼んで番組制作の実態について事情聴取を行った。

 メディアの重要な役割は、国民の知る権利を代弁し、公権力の監視役を務めるところにある。それが逆に公権力の介入を招いてしまったのだから、当分の間、テレビは総務省批判のニュースなど流せなくなってしまう。

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