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我々の国家はどこに向かっているのか

第139回
田母神論文問題、その後

政治アナリスト 花岡 信昭氏
2008年12月18日

 自衛隊の前空幕長、田母神俊雄氏の「論文問題」のその後について、触れておかなくてはなるまい。このことを書いた第133回の拙コラムには138本ものコメントが寄せられた。それほど関心の高い話題であったということになる。

 私的事情で恐縮だが、パソコンが壊れてネットに接続できない状態が続き、このサイトも見られない日々を過ごした。しばらくぶりで開いてみて、筆者にとっては「記録的コメント数」となったことを知った。ならば、その後の報告をしておかなくてはならない。

 審査委員としてこの問題の「当事者」側に立ってしまったことは既にお伝えしたが、得難い体験ではあった。とにかく、取材する側にいたはずが、週刊誌などから追いかけられる「取材される立場」になったのだ。これは実際にやってみなければ味わえないものだった。なるほど、取材される側というのはこういう意識を持つのか、ということがよく分かったのである。

 先のコラムでも触れたが、あらゆるメディアの取材には懇切丁寧に応じようとしてきた。審査委員長だった渡部昇一・上智大名誉教授らが取材の矢面に立たされ、審査経過の詳細を説明するといった事態を避けたかった。そこは比較的、自由な立場である筆者の役割であると思ったのだ。

 いま、田母神氏には講演やテレビ出演の依頼が殺到している。そこは田母神氏も心得たもので、可能な限り要請に応じて率直な発言を続けている。自衛隊では洒脱(しゃだつ)な人柄で知られてはいたが、とにかくその発言ぶりはおもしろい。

 「慎重さが足りないと言われたが、私に足りないのは‘身長’です」「(家族がどう思っているかを聞かれて)カテイ(仮定・家庭)の質問には答えられない」などと、‘おやじギャグ’を連発する。「日本は侵略国家であったのか」と大上段に振りかぶった論文を発表した人とは思えない‘落差’に、講演会場は笑いの渦だ。

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