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我々の国家はどこに向かっているのか

第13回
自民党は「ぶち壊された」のか ~ 小泉・党改革の実態 ~

政治アナリスト 花岡 信昭氏
2006年6月20日

 通常国会が閉幕して、政局の焦点は自民党総裁選に移った。9月退陣を明言している小泉首相の任期は残すところ3カ月である。「自民党をぶち壊す」と豪語してきた小泉首相だが、この政権党の体質は本当に変わったのかどうか。

 筆者が永田町を取材していた55年体制真っ盛りの時代は、「三角大福中」の5大派閥が自民党を支配していた。派閥は総理・総裁を目指す領袖を擁し、「三角大福中」はすべて政権の座に就いた。そのことによって擬似政権交代が行われてきた。

 今、自民党の派閥は以下のようになっている(所属議員数はカウントの仕方によってまちまちなので概数として見てほしい。メディアによっては小派閥をグループと称しているところもある)。

・森派(清和政策研究会) 85
・津島派(旧橋本派、平成研究会) 75
・丹羽・古賀派(旧堀内派・宏池会系) 47
・山崎派(近未来政治研究会) 35
・伊吹派(旧亀井派・志師会) 33
・谷垣派(旧宏池会系) 15
・高村派(番町政策研究所) 15
・二階派(旧保守新党系・新しい波) 14
・河野派(旧宏池会系、大勇会) 10

 現在、自民党の衆参議員は404人だから、このほか70人ほどが無派閥として存在していることになる。その大半が昨年の郵政総選挙で当選した小泉チルドレンである。

 ざっと見て分かる通り、総裁選で出馬が確実と見られている領袖を派閥の名前としているのは谷垣派だけである。それも自派だけでは20人の推薦議員を調達できない規模だ。

 かつての派閥は、カネ、人事、情報など、およそ政治活動に必要なあらゆる面倒を見てきた。中選挙区制だったから、選挙は他の党の候補と戦うよりも、同じ自民党の派閥代理戦争の様相を帯びた。新内閣の組閣では各派が出した候補リストをもとに、派閥均衡、年功序列を踏まえて閣僚の顔ぶれが決まった。

 その意味では、派閥事情は一変した。小選挙区制導入によって、党執行部の権限が強化されたという側面も見逃せない。小泉首相は組閣に当たって各派に推薦リストの提出を求めなかった。派閥に所属していることの「うまみ」は減殺されたのである。

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