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我々の国家はどこに向かっているのか

第129回
「中山失言」が騒動に変わるメディアのからくり

政治アナリスト 花岡 信昭氏
2008年10月9日

 解散時期を巡る攻防は大詰めだが、次期総選挙に出馬せず引退表明をした自民党の実力者が何人かいる。小泉純一郎、河野洋平、中山成彬各氏らだ。

 小泉氏の突然の引退表明は、さすが「サプライズ」を得意とするこの人らしいところだが、首相退任の時点で「議員も辞めるのではないか」という観測も出たことを考えると、まあ納得できる。米国のシンクタンクにいた次男を呼び寄せて秘書としていたことからも、早晩、跡目を譲るのではないかと見られてはいた。

 改革を旗印にした首相経験者が世襲を認めるのか、といった批判もあるが、当人が祖父以来の3世議員なのだから、そうした情緒的反応はあまり意味がない。「政治家でなくても政治活動はできる」という弁も中曽根康弘元首相の例に見られるように、うなずけないわけでもない。

 次期総選挙では「郵政解散・総選挙」で当選した「小泉チルドレン」83人のうち、自民党の極秘調査によれば、当選ラインに達しているのは3人程度という情報もある。いまだ選挙区が決まっていない人もいる。小泉氏の心境を考えれば、チルドレン惨敗という事態を議員として目撃したくないといったあたりにあるのではないか。

 河野氏は「自民党総裁で唯一、首相になれなかった人」である。この人も評価が大きく分かれるのだが、慰安婦問題での「河野談話」は禍根を残した。どう調査しても、国や軍による「強制連行」の事実は出てこなかったのだが、いきり立つ韓国などをなだめる方便として「強制性があった」ことにしておこう、という政治判断が優先されてしまった。この問題は別に言及する機会もあると思うので、今は深く立ち入らない。

 あえて取り上げたいのは中山氏が引退に追い込まれたことである。硬派の論客として定評のあったベテラン議員だけに、閣僚辞任に加えて政界引退にまで至ってしまったことは、残念無念といわなくてはならない。

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