第103回
「ガソリン政局」で民主党は本当に勝ったのか
政治アナリスト 花岡 信昭氏
2008年4月3日
ガソリン税の暫定税率を巡る与野党折衝が決裂、4月からガソリンの値段が下がった。ここまでは「ガソリン値下げ」を政局の最大の争点としてきた民主党の「勝利」のように受け取られているが、本当にそうなのか。税制を巡る本格的な「改革論」での勝負が迫られている。
国会攻防の次元で言えば、ガソリン税の暫定税率維持を含めた予算関連法案は4月29日に参院送付後60日を迎え、衆院での再議決が可能になる。民主党は「いったん下げたものを上げるのは政治的には不可能」として、このまま暫定税率廃止で突き進む構えだが、そうなると2兆6000億円の歳入欠陥が生じ、地方財政にも多大な影響が及ぶことは言われている通りである。
再議決規定は憲法59条で定められている。民主党は再議決を強行したら、首相問責決議案を参院で可決するとしているが、問責決議案は憲法にも国会法にも規定はない。法的拘束力はゼロなのだ。政治論として、問責決議を受けた首相が参院の審議に出ることは許されない、だから政権は立ち往生する、というのが民主党側の思惑だ。
憲法で定められた規定よりも、法的になんら裏付けのない問責決議が優先されるのかどうか。ここは、ガソリン再値上げを巡る是非論をわきに置いて、政治のスジ論から改めて考え直す必要がありそうだ。
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