子ども・家族にかけるお金を考える

第15回
子どもの成績が良いことのリスク

ファイナンシャル・プランナー 高橋 希代子氏
2006年8月3日

成績が良ければ安心か?

 小学生以上の子を持つ親が集まると、「うちの子は成績が悪くて困る」と嘆く親は少なくない。子どもの成績(学力)を気にするのは、親としては自然なことだと思うが、成績が良すぎて心配という親に出会ったことがない。むしろ、成績の良い子の親は鼻高々というような印象を受けることもある。けれども、成績が良いからと安心してもいいのだろうか?

 現在、ニートのAさんは「自分に合う仕事が見つからない」という。よく聞けば、自分は成績優秀だったのに、会社が自分を高く評価してくれないと感じ、転職しようとしたが、失業したまま何年も経っているそうだ。Aさんの親も、「せっかく有名大学を出たのに我慢して嫌な仕事をすることはない」と言い、成人した我が子の衣・食・住を面倒みているのである。

 小中学校の時、成績がトップクラスだったBさんは、高校も有名進学校を卒業。そして、超難関大学を受験したが、2年連続で失敗した。それでも志望大学を変えるつもりは今のところないようだ。合格するまで浪人を続けるつもりらしい。やはり親に生活資金や予備校の費用などを出してもらっている。

 そして、自己破産寸前のCさんからも相談を受けた。学生時代から借金することに何の抵抗も感じなかったという。Cさんも、小中学校時代は、学年でトップの成績だったそうだ。学力は人一倍高いのに、借りたお金には預金よりも高い利息が付くし、必ず返済しなければならないという常識は残念ながら理解していなかったようだ。

 このように、小・中・高では成績が良かった人たちが、大学受験に失敗したり、大人になってから苦労したりしている姿に直面すると、勉強ができるからと安心していられないのだと気付かされる。

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