「どうしてくれる!?」クレーム担当者の奮闘日記

○月□日 午前
どこまでやる?迷惑客対策

 今日は外食各社のお客様相談窓口担当者の集まりがある日だ。そこで、長居をするお客など、店やほかのお客に迷惑を掛けるお客への対処法について皆に聞いてみた。

 会計を先に済ませるタイプのある店では、長時間居座ったお客が荷物を持ってトイレに立ったため、そのお客が帰ったと判断し、氷しか残っていないグラスを下げた。すると、その場では何も言われなかったが、「どうして勝手に片づけるんだ!」と後から抗議の電話がかかってきたそうだ。

 こうしたタイプのクレームは、相手も言いたいことを言うと気が済んでしまうものらしい。ちなみに、その場で文句を言われ、「代わりにもう1杯出せ」と要求されても、それに応じる必要はない。ただ、クレームへの対策として、店長の中には、お客の飲み残しや置いていった新聞紙などを、数分間はバックヤード内にそのまま置いている人もいるという。

 店内に「勉強目的での利用お断り」といった迷惑客対策の掲示をすべきかについては、意見が分かれた。店の雰囲気を悪くしかねないためだ。目立たないところに貼っておき、目に余るお客にのみ、貼り紙を根拠に注意したり、お引き取りを願うのも手だろう。

 また掲示するか否かに関わらず、迷惑客への対応ルールは事前に決めておくべきだ。

 混雑時に、やたらと長居をするお客に席を空けてもらうなどの対策は、なにも回転率を上げて、店の利益を増やすことが目的ではない。食事を楽しみたいと足を運んでくれるお客様に気持ちよく食事をしてもらうためだ。

 このように判断基準をお客様に置くことで、迷惑客への対応にブレが生じることもなくなるし、実際に対応する時にも説得力が増すはずだ。

これだけは押さえたい!
今月のポイント

  • 迷惑な客は“いいかげんな店”に集まる
    混雑時に極端な長居をするお客、大声で騒ぐグループ客など、周囲のお客に迷惑を掛けたり、不快にするお客は、店員がお客の状態に無関心な店に多い。この店は自分たちの行為を認めている、と勝手に判断するためだ。初期の段階で対応しないとお客のモラルは急速に低下する
  • ほかのお客様に迷惑かどうかが判断基準
    どのような行為を行ったお客を「迷惑客」とみなして対応するか、事前に明確なルールを決めておくべき。判断基準を、ほかのお客様に迷惑かどうかに置くことで、判断がブレなくなる

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取材協力=外食相談研究会

【プロフィール】
2000年10月にスタートした外食チェーンのお客様相談窓口担当者のネットワーク。消費者へのより良い対応を目指し、クレーム対応事例の共有化などを進めている。現在、参加企業は27社(店舗数は1万9000店)、理事長は宮本健吾氏(ロッテリアお客様相談センター所長)。
今回の記事は参加企業のうち、オリジン東秀、グリーンハウスフーズ、スターバックス コーヒー ジャパン、テン コーポレーション、ドトールコーヒー、フードエックス・グローブ、松屋フーズ、UCC上島珈琲の協力を得て作成した

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