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現実主義に目覚めよ、日本!

第79回
いつでもドルを欲しがる米国人

社会貢献支援財団会長 日下 公人氏
2009年3月18日

 米国と中国は根本的によく似ている。地図を見れば分かることだが、どちらも国土が大きく、人口が多い。そして、大言壮語する。すぐバレるようなうそを平気で大声で言う。さらには、どちらも軍事力の強化にひたすらまい進している。それから、金が大好きである。米国人はドルが好きで、中国人はこつこつと金をためて、物事をわいろで動かす。

 米国は法律をきちんと立てているからそうではないというけれど、ドルが大好きということは今や世界中が知っている。それについて、こんな笑い話がある。パリのルーブル美術館に米国人がやってきて、「あの絵はモナ・リザといって、レオナルド・ダ・ヴィンチの描いた、世界で最も有名な絵です」と教えられる。するとその米国人は「何ドルですか」と聞く。「ドルでは換算できないほど貴重なものです」と答えると、「そんなものはない」と言って帰ってしまうのだそうだ。

 その点、日本人は「何億円ですか」とは聞かない。お金よりも尊いものがあると日本人は知っている。ところが米国の企業では、経営トップがやたらとお金を欲しがる。その影響を受けてしまったせいか、米国帰りの日本人も、みんなお金を欲しがる。学者でも欲しがる。

 わたしはあきれて、そういう人に「あなたは学者なのに、なぜそんなにお金が欲しいんですか」と言ったことがある。するとその人はひどく驚いていた。その人はお金が欲しいのは当たり前のことだと思っているから、お金が欲しくない人間もあると聞いて驚いたらしい。最近は日本も米国の影響か、お金が好きな人が増えたようである。ときどき不景気があるとそういう人の目が覚めるから、不景気も悪いことばかりではないと思う。

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