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現実主義に目覚めよ、日本!

第76回
中国に「フェアプレー」を

東京財団前会長 日下 公人氏
2008年7月23日

 北京オリンピック開催への不安は世界各国にある。冷凍食品に毒物が混入した問題もいまだに解明されていない。中国国内のインターネット上には、次のようなジョークが書かれていた。

《 ある中国人が、中国の部品と日本の部品を集めて製品を組み立てた。外形はよく出来たので、さぞもうかるだろうと思って売り出したら、中国部品が不良品なので、まったく売れなかった。

 「もう死のう」と思って毒薬を買ってきて飲んだら、それは偽薬で効かなかった。生き返ったから、家族や親せきが大喜びして、みんなで集まってお祝いの酒を飲んだ。それがまた偽の酒で、実は毒だったからみんな死んだ。》

 中国のインチキさを揶揄したジョークだが、これからオリンピックが始まるとジョークではなくなるかもしれない。

 かつて日本はソウルオリンピックでもひどい目に遭った。北京オリンピックでも、もう既にチラホラとそういう話が出ているが、これからもっと多くなるだろう。

 日本選手の宿舎だけ夜中に騒音がうるさくて眠れなかったとか、朝食でなぜか下痢をしたとか、審判が日本にだけ厳しくて中国には甘かったとか、そういうことがたくさん出てくるはずだ。

 フランスも米国も英国も、みんながそういうことに対して抗議をするだろう。そして中国は袋だたきになる。そうなったら中国共産党はどうするか。

 おそらく「海外でいくら評判が悪くなっても関係ない」と考えるだろう。中国国内だけ統制できればいいのだ。オリンピックの最終目的は、共産党の威信や体面である。金メダルをたくさん獲得して、日本選手に勝て、ということなのである。

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