バックナンバー一覧▼

現実主義に目覚めよ、日本!

第61回
「意の人」となり行動を起こせ

東京財団前会長 日下 公人氏
2007年6月15日

 知の人となり、情の人となった人は、次に行動しなければいけない。行動すると、また次の世界が見えてくる。

 行動すると、だいたいまずいことが起きることが多い。「まずくなってもやろう」という意志の力が必要である。つまり「意の人」にならなければ行動できない。

 しかし世の中には、「知」も「情」も「意」も大したことないのに、自分は一人前になったと思っている人が多い。何をもって一人前とするかを、もっと根本から反省すべきだ。

 借り物でも世間一般では通用してしまう。それなりの年齢になり、それなりの収入を得ている。学校も卒業して、会社では名刺がある。それで一人前になった。確かになっているかもしれないけれど、まだまだ残りがあるということに気がついてほしい。

 わたしは、本当はそんなことはどうでもいいと思っている。人はそれぞれ幸せに暮らしていけばいいのだから、「これでいい」と思っている人に、「あなたはまだまだ足りない」などと言う気はまったくない。

 ただ「何かいいことを言ってくれ」というオファーに対して、いいと思うことを言うと、みんな分からない。みんなが理解するための言葉もない、本もない、先輩もあまりいない。だからわたしは、いいことをかき集めてきて説明する。すると「そうかな」と思ってもらえる。

 例えば「漫画やアニメは大事です」とか、「東京大学なんかすぐに潰れます」とか、わたしにはわたしなりの理屈があって、そういったことを言う。そうするとみんな「まさか」と言う。みんなだいたい「まさか」で暮らしている。だが、歴史を見れば、「まさか」がまさかではなく実際に起こり得ることが分かる。

あなたのご意見をコメントやトラックバックでお寄せください

 
 

SAFETY JAPAN メール

日経BP社の書籍購入や雑誌の定期購読は、便利な日経BP書店で。オンラインで24時間承っています。