バックナンバー一覧▼

現実主義に目覚めよ、日本!

第60回
「情」のパワーが人を動かす

東京財団前会長 日下 公人氏
2007年6月8日

 前回は「知の人」になるという話をした。次に目指すべきは「情の人」である。情け深く、情けが分かる人になる。自分の情けもコントロールできなければいけない。

 情にはパワーがあり、価値がある。それを知る人になる。情はみんなに備わっているから、特に教育する必要もない、増やす必要もないと思われていたが、最近はだんだんそうではないと分かってきた。

 親が愛情たっぷりに育てなければ、子どもの情は育たない。情愛欠如症の人間になる。情愛欠如症の人間は情緒不安定症になって、過剰反応するようになって、周りの人と暮らしていけない。

 だから会社に入っても、周りの人が優しく教えても、素直に受け入れずに曲解する。いわゆる「扱いにくい人」になってしまう。

 例えば、外国人と文化の根底が違うからうまくいかないという異文化ショックなどは、「知」でかなり解決できる。しかし情愛が欠けていることを補うのは大変だ。ほとんど不可能に近い。もう一度、赤ん坊からやり直してもらわなければならない。情愛たっぷりの相手と結婚して、しっかり愛してもらわないと追いつかない。

あなたのご意見をコメントやトラックバックでお寄せください

 
 

SAFETY JAPAN メール

日経BP社の書籍購入や雑誌の定期購読は、便利な日経BP書店で。オンラインで24時間承っています。