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現実主義に目覚めよ、日本!

第50回
教育改革は子どもの実態から出発しなさい

東京財団前会長 日下 公人氏
2007年2月8日

 去る1月24日、安部内閣の肝いりで始まった教育再生会議の第1次報告が発表された。それを受けて、安部内閣の大きなスローガンの一つでもある教育改革に注目が集まった。

 わたしにとって教育改革論は長い間避けてきた話題である。教育について論じるのは、いつでも、誰でもできるからだ。

 教育は、いつの時代も、お年寄りにとってかっこうの話題である。相手は子どもだから、どんなことをいっても反論してこない。そこで教育論は、大人が安心して子どもの悪口を言う卑怯な議論になりやすい。

 大人たちの中にも、自分が子どものころはいろいろと反論したいことがあった人がいるはずだ。しかし、当時は黙っていた。先生は一生懸命教えてくれているのだから、それを批判しては悪いと、先生に付き合ってあげていた。

 しかし、そういう子どもがいることに気付かないような、真面目で熱心な先生がたくさんいた。それはよい状況だったと思う。ただし、最近ではそんな先生たちが年を取って、偉くなって、教育委員や教育学部教授などになった。

 すると、自分たちのことはまったく無反省のままで、「文部科学省が悪い」とか、そんな批判を口にする。

 そんな現状に対して、わたしもそろそろ意見を言ってもいいころかと思っている。わたしも年を取ったから、教育のことを話す資格があるのではないか。

 
 

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