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構造改革をどう生きるか

第96回
「求人募集の年齢制限」禁止、中高年が活躍する社会へ

経済アナリスト 森永 卓郎氏
2007年8月27日

 先の通常国会で改正雇用対策法が成立し、10月から施行されることになった。今回の法改正の目玉は、求人における年齢差別の禁止である。これにより、求人の際に年齢を明示することが、ごく一部の例外を除いて禁止されることになった。「35歳未満」「50歳未満」といった、今までごく普通に行われてきた求人の年齢指定が、これからはできなくなるのだ。

 これは、年長のフリーターや高齢者の再就職対策の一環であると同時に、年齢差別禁止という世界的な流れに従うという意味も含まれている。

 既に年齢差別禁止法のある米国では、面接の際に、年齢を尋ねることさえ禁止されているという。年齢ではなく、仕事をする能力で選ばなければならないというわけだ。

 日本でこれが実施に移されると、求人の現場では当初、大きな混乱が起きることだろう。求人側からすれば、若い人だけがほしいのに、採るつもりのない中高年の応募者にも対応しなければならない。逆に求職側からすると、採る気のない相手に対して、無駄な時間を過ごすことになる可能性もある。

 しかし、そうした一時的な混乱があるにせよ、わたしはこの法改正が日本社会にもたらす効用は極めて大きいと考えている。

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