官僚や金持ちが得する制度は簡単にはなくならない
給料の一部を退職金に回すというテクニックは、一見すると法律の網の目をくぐるような行為に思われるかもしれない。だが、けっしてそんなことはない。
外資の年俸制などは、そのテクニックを生かしたいい例といえよう。彼らは、年俸1億で社員と契約したら、5000万円を支払いに、5000万円を退職金にキープしておくという手を使う。そうすれば、税金が劇的に減ることが分かっているからだ。
社員にしても、大半は数年以内にやめていく者ばかりだろう。それならば、会社がつぶれるリスクが少ないままで、手取りが増えるのだから願ったりである。
もしかすると、労働力が流動化するにしたがって、こうした方式がスタンダードになるかもしれない。短期で勤めて給料はほどほど、その代わり退職金をがっぽりもらい、やめていくというやり方である。
企業にとっては給料で払っても退職金で払っても同じなのだから、社員に多くを還元したほうがいいと考えるのは合理的である。
「だが、そんなやり方がスタンダードになったら、政府は税金が少なくなるから、そのうち法律で抑えられてしまうだろうね」。そう反論する人もいるかもしれない。だが、わたしはそうは思わない。
なぜなら、こうした外資と同じやり方をしているのが、都道府県知事であり、天下り先を転々とする官僚だからだ。彼らは、短い期間を勤めただけで、莫大な退職金を手にしているのはご存じの通りである。
知事を2期勤めただけで、数千万円の退職金をもらっているという話をよく耳にするが、その退職金には雀の涙ほどの税金しかかからないのである。
大企業の役員、高級官僚、都道府県知事といった人が得をする税制というのは、そう簡単にはなくならない。それならば、我々庶民も、その制度を利用させていただこうではないか。
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