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構造改革をどう生きるか

第44回
貧困率2位、日本は“堂々たる”格差社会に

経済アナリスト 森永 卓郎氏
2006年8月11日

さらなる金利引き上げにOECDがくぎ

 経済協力開発機構(OECD)は7月20日、日本経済の現状を分析した2006年版「対日経済審査報告書」を発表した。

 OECDはパリに本部を置く国際機関で欧米主要国や日本、韓国、トルコ、アイスランドなど先進30カ国が加盟している。その目的は先進国間の自由な意見交換・情報交換を通じて、「経済成長」「貿易自由化」「途上国支援」に貢献することである。

 OECDの活動の一つの特徴として、加盟国でデータを収集し、その国の経済について客観的な立場から提言する「経済審査」がある。それをまとめて発表したのが「経済審査報告書」である。

 今回、日本に対する経済審査報告書で興味深い二つの点が指摘されていた。

 一つ目は、ゼロ金利解除後の日銀の金融政策に対して、0.25%以上、金利を引き上げることに「日銀は慎重であるべきだ」とくぎを刺したことだ。

 もともとOECDは一貫してゼロ金利解除は慎重に行うように提言していたが、日銀が解除を断行してしまったために、もう金利を上げない方がいいと主張しているのだ。

 OECDはGDPデフレーターなどの物価指標が下落を続けていることから、日本には多少のデフレ圧力がまだ残っていると判断した。だから、この状況で金利を引き上げるのは危険だと指摘したわけだ。

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