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構造改革をどう生きるか

虚業から実業に舵を切った孫正義との違い

ライブドア・堀江社長の画像を伝えるボード
株価とともにライブドア社長堀江貴文容疑者の画像を伝える電光ボード(東京・千代田区)
(写真提供:時事通信社。なお同写真およびキャプションについて、時事通信の承諾なしに複製、改変、翻訳、転載、蓄積、頒布、販売、出版、放送、送信などを行うことは禁じられています)

 しかし、時価総額世界一を目指すには、状況はあまりにも不利だった。

 というのも、すでに孫正義のヤフーがポータルサイトを押さえ、三木谷率いる楽天がインターネットショッピングというおいしいところを押さえていた。

 そこを逆転するのは、並大抵のやり方では不可能である。そこでどうしたかというと、孫正義氏とまるで逆をいったのである。

 確かに、かつての孫氏もホリエモンと同様に、時価総額の上昇をもとにしてM&Aを仕掛けるということを繰り返していた。M&Aが成功すれば、また時価総額が上がり、新たなM&Aに向かう……聞こえはいいが、結局は「自転車操業」なのである。

 実業がないままに時価総額をふくらませていくのは、まるで砂上の楼閣を次々に積み上げていくようなものだ。実に危険極まりない。

 そこで、危機感を抱いた孫氏はどうしたか。彼の人生とその資源すべてを賭けて、ブロードバンド参入という、とんでもないイチかバチかの勝負に出たのである。虚業を捨て、実業の道へと舵を切ったのだ。

 その後も、日本テレコムの買収、そして携帯電話参入へと、孫氏は実業への道を思い切ったスピードで進んできた。

 ところが、ホリエモンはそうはしなかった。あくまで虚業を貫きつつ、「ソフトバンクを抜く」という戦略に出たのである。だが、これは、実に危険極まりない賭けであった。

 なぜなら、次々に買収して時価総額をあげていくためには、資本に対するリターンを確保しなければならない。そうしないと、買収資金が入ってこないからだ。

 とはいえ、買収しておいしい会社というのは、それほど世の中に存在しない。

 その結果、時価総額はどんどん高くなるのに、買うものがないという状況に直面した。そこで彼が編み出したのは、冒頭で述べた「資本を利益にすりかえる」という錬金術だったのだ。

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