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厳しい時代に「生き残る」には

選挙の争点として国民は両案の違いをよく認識すべき

 与党案、民主党案とも、エコポイントを使って省エネカーや省エネ家電への買い換えを促進するという項目があり、これは景気対策のやり方として正しいと考える。瀕死の重傷を負った日本経済は、内需中心の経済構造に転換することによって、はじめて雇用も生まれて成長軌道に乗っていくからだ。

 ただ問題なのは、その対象となっているクルマや家電を低所得層が買えるのかという点だ。中所得層はそれなりに金を使うようになるかもしれないが、低所得層はすでにクルマ自体が買えず、大型の薄型テレビも買えない状態だ。

 いくらポイントがついても、先立つものがなければ意味がない。本当に需要を喚起したければ、同時に大規模な減税なり給付金なりを実施すべきだったのではないか。

 だが、残念ながらそれがなかなか実現できない事情が背景にあった。自民党は、定額給付金に対する轟々たる非難の嵐にあって、ビビッてしまっている。民主党はそもそも「定額給付金はばらまき」だという批判キャンペーンをしている。そんな背景があるものだから、与野党とも身動きがとれなくなっているのだ。本来ならば、消費促進策と所得補てん策を同時並行ですべきだったのに、それが片方だけになってしまったのは残念でならない。

 いずれにしても、我々が頭に入れておくべきなのは、与野党の景気対策の中身は、全く違うということである。景気対策が本格的に動き出すまでに総選挙があるかどうかは、まだ分からないが、もし選挙があったなら、対策の内容が選挙の争点となるのは間違いない。国民にとって、投票先を判断する際の大きな基準になるはずだ。

 財政のリスクを考えるならば与党のほうが正しいし、ここまで来たら勝負に出なくてはならないと考えるならば民主党のほうが正しい。郵政選挙のように、今になって「こんなはずではなかった」とならないように、どちらを選ぶか、次回の総選挙の前にじっくりと考えていただきたいのである。

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