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構造改革をどう生きるか

第18回
大手銀行の好決算に隠された金融庁の暴走ぶり
~UFJ銀行の“作られた”経営危機~

経済アナリスト 森永 卓郎氏
2006年2月13日

巨額の不良債権費用繰り戻しで大幅利益

テープカットする畔柳頭取ら
三菱東京UFJ銀行発足のセレモニーで、テープカットする(左から)畔柳信雄頭取、三木繁光会長、沖原隆宗副頭取(東京・千代田区の同行本館)
(写真提供:時事通信社。なお同写真およびキャプションについて、時事通信の承諾なしに複製、改変、翻訳、転載、蓄積、頒布、販売、出版、放送、送信などを行うことは禁じられています)

 昨年11月に大手銀行の9月期中間決算が発表された。2005年4月から9月までの半年間の連結最終利益は、三菱UFJ、三井住友、みずほ、りそな、三井トラスト、住友信託の6グループ合計で、1兆7300億円にもなった。これは、前年同期の実に21倍である。

 新聞各紙は、三菱UFJの最終利益が7118億円と、トヨタを抜いて日本一になったことを大きく報道したが、実はもっと興味深い事実があった。

 それはUFJの利益だ。UFJホールディングスだけで、当期利益が4110億円と、三菱東京を上回るだけでなく、メガバンク6グループのなかで最大の利益を上げている。

 なぜ、経営が立ち行かなくなって三菱東京に事実上の救済合併を求めたUFJが、わずか1年で、それほど莫大な利益を上げることになったのだろうか。

 それは巨額の不良債権費用が繰り戻しになったからである。融資の焦げ付きに備えて積んでいた引当金が不要になって、3000億円以上が繰り戻された。新聞報道では、取引先の経営状態が景気回復で改善したために、引当金の所要額が減ったということになっている。しかし、それはおかしい。

 なぜなら、三菱東京とUFJ以外は不良債権処理費用がすべてプラスになっている。つまり不良債権処理で「損」を出している。ところがUFJは、不良債権処理費用が3164億円ものマイナスだ。もし、取引先の経営改善が理由なら、他のメガバンクもマイナスになっていなければならない。

 そうでないのなら、結論は一つ。引当金を異常に積み過ぎていたのである。

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