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構造改革をどう生きるか

第179回:
複雑怪奇な平日の高速道路料金に隠された陰謀

経済アナリスト 森永 卓郎氏
2009年4月7日

 景気対策の柱の一つとして、3月28日から高速道路料金引き下げが始まった。今後約2年間にわたって実施されるものだ。その目玉商品とされるのは、「休日の乗用車は、どこまで行っても1000円」という点だろう。もっとも、ニュースではその点ばかりを報道しているから気がつかないかもしれないが、実は今回の割引はもっと広範囲に及んでいる。

 本当に影響が大きいのは、平日の料金体系だろう。当然ながら、休日よりも平日のほうが日数は多い。では、地方部の平日割引の内容がどうなっているかというと、その内容は実に複雑怪奇なのである。

  0時~4時 5割引(深夜割引)
  4時~6時 3割引(平日夜間割引)
  6時~9時 5割引(通勤割引)
  9時~17時 3割引(平日昼間割引)
  17時~20時 5割引(通勤割引)
  20時~24時 3割引(平日夜間割引)

 おそらく、どこかの交通経済学者が助言をして、「こうすれば渋滞が緩和できる」という机上の計算をしているに違いない。だが、この6区分を一度に覚えられる人は、そうそういないだろうし、まるで景気対策をおもちゃにしているようにも感じられる。そして、わたしには、何よりもこの複雑な料金体系の裏に、国土交通省の思惑が透けて見えてしかたがないのである。

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