第178回:財務省の復権で漂う日本経済の暗雲
経済アナリスト 森永 卓郎氏
2009年3月30日
ここに来て、麻生総理への逆風がぱたりと止んだ。その最大の理由は、小沢一郎民主党代表の公設第一秘書の逮捕、起訴であることは言うまでもない。
内閣の政党支持率に歯止めがかかり、自民党内の麻生降ろしの声もほとんど聞かれなくなった。これで当分の間、経済政策は麻生総理と与謝野大臣の考え方を中心に進められていくことになるだろう。
では、麻生内閣が息を吹き返したことによって、日本の経済政策はどのように展開していくのだろうか。それを占う上で、重要な発言が与謝野大臣、麻生総理から立て続けにあった。
3月10日、与謝野大臣は参議院予算委員会において、政府系金融機関の民営化について「間違いだったと思う」と述べた。従来の政策を真っ向から否定するもので、財務・金融・経済財政大臣としては極めて異例の発言である。
続いて3月13日、麻生総理は記者会見の場において、総選挙の争点を問われ、「消費税を含む税制の抜本的な改正」と答えている。早い話が、増税を国民に問うというわけだ。
一見、あまり関連性がないように思える発言だが、この2つの発言をよく吟味していくと、今後の政府の経済方針がはっきりと見えてくるのである。
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