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構造改革をどう生きるか

第171回:
政府紙幣を財源として強力な景気対策を実行せよ

経済アナリスト 森永 卓郎氏
2009年2月9日

 「政府紙幣」が国会やメディアで取り上げられている。渡辺喜美元行革担当大臣が離党前に麻生総理に突きつけた7項目の提言にも、景気対策の財源として政府紙幣を発行することが含まれていた。

 政府紙幣とは何か。現在、わが国の紙幣の発行はすべて日銀が行っているが、それに対して、文字通り政府が発行する紙幣を政府紙幣という。

 通貨の発行権は日銀だけでなく政府にもある。実際、紙幣は日本銀行券だが、コインは政府が発行している。その証拠に、コインには「日本国」と記されている。これと同様に、日本国と書かれた一万円札を発行しても、法的には何の問題もないわけだ。

 景気対策に政府紙幣を発行するという考えは、けっして目新しいものではない。海外では、大恐慌後の米国のニューディール政策において発行されており、戦後になってからも経済学者の間でしばしば提言が行われている。

 日本では10年以上前から、経済学者の丹羽春喜氏が政府紙幣の発行を提言し続けている。さらに、2001年のノーベル経済学賞受賞者である米国のジョゼフ・E・スティグリッツ氏は、2003年に日本で開催されたシンポジウムにおいて「日本でも発行するとよい」と述べている。

 政府紙幣の発行に対しては賛否両論あるが、わたしは賛成である。なぜなら、日銀が積極的な金融政策をとろうとしない現状において、政府が代わって金融対策をとるべきだと考えるからだ。うまく活用できれば、究極の景気対策になりうる。

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