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構造改革をどう生きるか

第170回:
渡辺喜美元大臣の自民党離党を素直に評価できない理由

経済アナリスト 森永 卓郎氏
2009年2月2日

 1月13日、元行政改革担当大臣である渡辺喜美氏が自民党を離党した。直接の理由は、1月5日に渡辺氏が提出した7項目の提言書を、麻生総理が拒否したことにある。その提言の中身は次のようなものだった。

1.衆議院を早期に解散すべし。
2.定額給付金を撤回し、2兆円を地方による緊急弱者対策に振り向ける。
3.給与法改正を行い、国家公務員人件費を来年度より2割カットする。
4.各省による天下り斡旋の総理による承認と、渡り斡旋を容認した政令等を撤回する。
5.国家戦略スタッフを官邸に配し、経済危機対応特別予算勘定を創設し、その企画立案にあたらせる。また、政府紙幣を発行し財源とする。
6.平成復興銀行を創設し倒産隔離と産業再生を行う。
7.社会保障個人口座を創設し、国民本位の仕組みを作る。

 渡辺氏の主張していることは、わたしの考えとほぼ一致している。定額給付金については認識の差が多少あるものの、氏の言う「解散総選挙の先送りが国民の閉塞感の根本原因となっている」という情勢認識も正しい。

 国民の多くはそうした行動を高く評価しており、「誰が総理大臣にふさわしいか」という世論調査では、すでに渡辺氏が麻生総理を上回っている。

 確かに、経済対策にも天下り対策にも、すべてにわたって動きの鈍い政府与党に対して、明確な意見をもって立ち向かう態度は評価できる。だが、それはそれとして、わたしはそこにとても危険な雰囲気を感じざるをえないのだ。

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