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構造改革をどう生きるか

ブッシュ前大統領の政策を評価して感謝までしたオバマの真意は?

 米国国民は、オバマ大統領への期待が高ければ高いほど、現実とのギャップの大きさに失望するに違いない。そして、最大の危機は4年後にやってくる。次回の大統領選挙だ。

 繰り返すが、わたしはオバマがこれまでに表明した経済政策自体は基本的に正しいと認識している。だが、それを実践して定着させるには時間がかかる。思ったとおりの政策を実現しようとすれば、社会の構造自体を変えなくてはならないから、どうしても2期8年は必要となる。

 そう考えたときに何が恐いか。次回の大統領選挙前に、オバマが支持獲得のためにどう行動するかである。

 今回の就任演説でわたしが気になったのは、ブッシュ前大統領の政策を評価して感謝を述べた点だ。なぜなら、オバマはイラク戦争に対して開戦時点から反対の立場をとり、ブッシュのやり方に対して強く非難をしていたからだ。

 確かに、就任式ではブッシュ本人が目の前にいたという事情もあるだろう。それでも、もっと言い方はあったろうに、あえて評価と感謝を述べたということに、わたしは驚いたのである。

 わたしは、オバマ大統領が平和主義者であると信じたいが、ここに来てちょっと心配になってきたのも事実である。イラクから米軍を撤退してイラク人に任せると言っていたが、実はイラクに駐留米軍を残すのではないかとも言われている。アフガニスタンにはテロとの戦いのために軍の増派を明言しているし、パキスタンへの米軍展開もほのめかしている。

 思えば、それまでぼろぼろだったブッシュ政権に対して、米国国民の圧倒的な支持をもたらしたのは、同時多発テロであり、それに続く戦争であった。

 考えたくないが、4年後の大統領選挙を乗り切るには、またテロ対策を口実にして戦争をしかけるのがもっとも効果的だろう。しかも戦争になれば、世界中とくに日本に巨額の支援金を請求することができ、それが米国内の景気対策になるわけだ。

 もちろん、そんなことになってほしくないのは当然である。米国国民が忍耐強くオバマに従い、経済が順調に回復していけば戦争を仕掛ける必要もない。

 だが、あの就任式の熱狂ぶりを見ていると、わたしはその反動が恐ろしくてしかたがないのである。

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