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構造改革をどう生きるか

不況時に派遣労働者を犠牲にすることは織り込み済みだった

 時代は、構造改革派の思うとおりに進んでいった。そして、労働者のクビを切りやすくするために、労働者派遣法の対象となる業務をずるずると拡大していったのである。そして、小泉内閣時代の2004年、とうとう製造業への派遣労働が解禁された。

 その経緯および、製造業への派遣労働導入がいかに問題の多いものであるかは、「第145回 『日雇い派遣禁止』の裏に隠された巧妙なからくり」をご覧いただきたい。

 このとき、財界が望んだ解禁の理由は、まぎれもなく次の二つである。一つは、賃金の低い労働者が欲しいということ。もう一つは、雇用調整がしやすい労働者--つまり、いつでもクビが切れる労働力が欲しいということだった。

 だから、今回のように、いったん不況が訪れたら、彼らが真っ先に犠牲になるということは、最初から織り込み済みだったといってよい。

 それでも、竹中氏のいうように、失業した人たちが成長企業に職を得ることができればいい。だが、現実には何が起こったか。レベルの高い産業にいくどころか、ホームレスになっているではないか。

 今回、与党が示した案というのは、まだまだ新自由主義路線から脱却しているとはいえない。労働者を企業が抱え込むという考え方ではなく、あくまでも「職を失った派遣社員などを正社員に雇ったら、補助金が出るようにしましょう」という発想だからである。旧労働省のいう「円滑な労働移動の支援」にすぎない。ここに及んで、それは間違っていたということが明らかになったのではないか。

 たしかに、失業者の生活を当面守るために、住宅を用意したり入居費用を貸し付けたりするという政策は必要だが、それは対症療法にすぎない。今回の雇用問題についての根本的な解決をするには、まず製造業への派遣労働を禁止すべきなのだ。そして、根っこにある「どんどんクビにしていい」という考え方を転換しなくてはいけない。話はそこからはじめなくてはいけないのである。

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