第167回:
製造業への派遣労働解禁が誤りだったことを認めよ!
経済アナリスト 森永 卓郎氏
2009年1月9日
1月5日、第171通常国会が召集された。昨年から続く世界的な経済危機のなか、とくに注目されているのが雇用問題である。
同日に政府から提出された2008年度第2次補正予算案では、昨年10月にまとめられた「生活対策」や12月に発表された「生活防衛のための緊急対策」をもとに、雇用対策や中小企業の資金繰り支援策などが盛り込まれている。
1月7日には、参議院では与野党が雇用決議案を一部修正したうえで合意し、全会一致で可決した。決議案の内容は、円滑な再就職に向けた支援、失業者の住居確保、職業訓練の実施などを政府に要請するものとなっている。
雇用対策が急を要することであるのは、誰の目にも明らかだろう。だが、こうした緊急雇用対策という話を聞くたびに疑問に思うのは、あわてて何かをやったからと言って、どれだけの効果があるのかということだ。
現在、これほどまでに雇用情勢が悪化した主要な原因は、1990年代に雇用政策の基本理念が大転換したことにある。そして、明らかにそれは失政であった。その反省をしないままに、こうした対症療法を重ねていくだけでは、根本的な解決にはつながらないとわたしは思うのだ。
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