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構造改革をどう生きるか

「3年間は消費税率を上げません」と言えない知恵のなさ

 言葉に対する麻生総理の認識の甘さを象徴するのが、定額給付金を出すというときの会見である。あのときは、給付金を出すと言ったそばから、「消費税については3年後に引き上げる」と口にしてしまった。

 わたしは麻生総理とは立場も違うし、そもそも消費税率を上げるべきではないという立場をとっている。でも、この言い方には驚いた。彼の立場からすれば、もう少し言い方を工夫する必要があっただろう。全く同じ内容でも、「3年後に消費税率を上げる」ではなくて、「3年間は消費税率を上げません」と言うべきではなかったのか。

 そんなことは少し頭をめぐらせてみれば明らかである。よくも悪くも、これまで総理大臣は、そうした知恵を持っていた。

 定額減税をばらまいて金を使ってもらいたいというのに、その同じ日、同じ時間に消費税を上げると言われたら、誰だって「とりあえずばらまいておいて、あとで何倍にもして回収するのか」と思うのは決まっている。

 そもそも麻生総理以上に問題なのは、彼のブレーンである。彼らは何をやっているのか。総理大臣が国民に対して語りかけるときには、自分で原稿を書いたにせよ、誰かに原稿を書かせたにせよ、セカンドオピニオンをとるような形で、何人かいるブレーンに聞いてもらい、おかしい点がないかどうかチェックしてもらうのが当然だろう。歴代の総理大臣は、みなそうやってきたはずであるが、彼はそれをやっていないのではないか。やっていたら、「消費税については3年後に引き上げる」などという言い方をするはずがない。

 ものは考えないし、言葉を大切にしない。こんな人がいつまでも日本のトップにいたら、日本の行く末はどうなってしまうのか。国民や野党はもちろん、自民党内の心ある人びともそう不安に感じているに違いない。だが、いつ解散するかを明確にしようとしないので、その見えない圧力によって、自民党内も身動きがとれないのだろう。そのために、総裁を変えようという倒幕運動が起こりにくい。

 まだまだ当分の間、わたしたちは総理の失言を聞かされそうである。

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