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構造改革をどう生きるか

麻生総理が頼りにしている米国は当分立ち直れない

 日本も欧州のように、損切りしてまでも米国式の金融資本主義と縁を切るという方法をとるのであれば、それで損は確定する。そのためには、それに見合った公的資金をドンと投入して救えばよい。

 だが、麻生総理の対応を見ていると、どうもそんなことをしそうにない。表面に出てきた損失に対して、なしくずし的にぐずぐずと金を投入していくという愚かな方法をとる可能性が極めて高い。

 もちろん、米国が強ければ、その戦略は正しいかもしれない。しかし、どう見ても米国は泥舟なのだ。少なくとも10年は復活できないのではないか。

 現在の米国の危機は、単なる第一ステージに過ぎない。これから第二ステージが始まるだろう。これまでは金融機関に歪みが向かったが、これからは個人に向かっていく。

 なぜかといえば、低所得者層がプール付きの家を建てたサブプライムローンだけではなく、第157回で説明したように、一般の住宅ローンで庶民がキャッシュアウトという手法を利用して放蕩三昧をしていたからだ。

 だが、地価が下がっている現状では、キャッシュアウトをしていると、当然債務超過になる。そして、どうにも身動きができなくなったら、家を手放すしかない。すると、米国では自宅を手放すことで債務をチャラにできるというルールがある。日本のように延々とローンが残ることはないのだ。

 もし、庶民にその権利を次々に行使されると、金融機関はどうなるか。家をたくさん抱えていてもしかたがないので、叩き売るしかない。ますます不動産価格が下がるわけだ。

 そうなると、多くのインチキ金融商品のバックに不動産がついているわけだから、不動産価格の下落に従って、金融商品がますます腐る。そうして、個人に次々に破綻が広がることになるわけだ。既に米国ではクレジット会社にも影響が出はじめている。

 第三ステージでは、その影響が再び銀行に及び、またもや銀行が傷む。こうした悪循環が続くことで、米国はそう簡単に立ち直れないし、現在よりも状況がずっと悪くなる可能性が高い。

 そんな米国に、最後までしがみついていこうというのが麻生総理の戦略なのである。この方針をいますぐに転換しないと、日本の未来は真っ暗である。

 しかし、米国との同盟は、祖父の真似をしたがる麻生総理の根っこであるといっても過言ではない。政権交代が起きるか、少なくとも総理大臣が変わらない限り、日本は米国という泥舟に乗ったまま一緒に沈んでいく運命が待っているのである。

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