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構造改革をどう生きるか

日本に期待されたのは10兆円というカネだけだった

 わたしがため息をつかざるを得なかったのは、麻生総理の記者会見である。「日本の主張が最終的な行動計画に盛り込まれた」として、「日本に対する期待が大変大きい」と述べたのだが、なんのことはない。その期待というのはカネである。IMF(国際通貨基金)に1000億ドル(約10兆円)を融資したことが評価されたに過ぎないのだ。

 しかも、中国をはじめとする新興国も融資を迫られたのにもかかわらず、どの国にも断られ、結局日本だけが出すことになったわけだ。

 それだけでも十分に問題だが、わたしが一番驚いたのは、14日に麻生総理が英国、ブラジル、インドネシアの3カ国首脳と個別に会談し、「ドル基軸体制と自由な市場主義で合意をした」という報道を耳にしたときである。

 つまり、今回の金融サミットで、麻生総理は全面的にブッシュ大統領にくっついて戦ったわけだ。これは現在の世界経済の状況を全く認識していないことを示す恐るべき行動である。米国がまさに沈んでいこうとしているとき、その泥舟に全面的に乗っかっていこうというのだから救いようがない。しかも、それを国際舞台で堂々と宣言をして、なおかつ行動までしてしまったのだから、もう驚くよりほかないだろう。

 おかげで、14日のワーキングディナーではブッシュ大統領から最初の発言者に指名されたという。それはそうだろう。ブッシュ大統領にとってみれば、死に体で落ち目の自分に尻尾を振ってくれたのだから、可愛い奴には違いない。翌15日の本会合で、麻生総理はブッシュの大統領の隣りに座ったという。そこまでやるかという米国ベッタリぶりである。

 終わってから言うのもなんだが、じつは、もしかしたらそういう言動に出るのではないかとわたしは思っていた。

 なぜなら、日米同盟の基礎を築いたのは、麻生総理の尊敬する祖父である吉田茂元総理だからだ。すべておじいちゃんの真似をするというのが、麻生総理の行動原理なのである。

 それにしても、今後も米国ベッタリを推進するとなると、これは日本経済にとって非常にマズい事態なのである。

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