国民に所得を再分配して消費を拡大させよ
かつては、企業が収益を増大させれば、労働者の賃金もそれに応じて増えてきた。だが、今やそういう時代ではなくなった。むしろ減ってしまったのである。
もう国民は、「企業をもうけさせたら、その分のリターンが国民にまわってくる」などということを信じてはいけない。
企業にまかせておけば労働分配率は下がるばかりである。そこで、政府がとるべき政策は、税の所得再分配効果を活用して、金の余っている企業から金をとり、国民に分け前を与えることではないか。
国民の所得を増やすことは、企業のためでもある。さもないと、企業もお客さんを失ってしまうからだ。事実、去年の国内の自動車販売が7%も減ったのをはじめ、軒並み消費が落ち込んでいる。当たり前である。金がないから、買いたくても買えないのだ。
たまたま、北京オリンピックの影響でデジタル家電が売れたり、ガソリンが高騰したために歩いていけるコンビニの売り上げが伸びたということはあるが、構造的に見て消費は伸びていない。
今後、自民党総裁選、解散・総選挙を通じて、どのような政府ができるか分からないが、日本の景気を直視し、そうした構造から変えていくことを求めたい。それが本当の意味での構造改革なのではないか。
自民党が総裁選を盛り上げるため、だらだらと時間を浪費している間にも、日本の景気はどんどんと悪化を続けている。さらには米国の証券会社リーマン・ブラザーズの経営破綻という「事件」まで起きてしまった。
少なくとも5人の候補者には、笑顔で手をつなぎ、のんきにポーズをとっているような状況ではないことを認識してほしいのだ。
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