日本経済の復活と米国経済の長期低迷が訪れる
ここ20年間、米国経済は圧勝であった。米国とそのやり方の真似をした中国の経済が圧倒的に強い時代であったといってよいだろう。そのためか、金融経済の分野では、米国型の新自由主義を信奉する人がいかに多いことか。
だが、そこに大きな落とし穴がある。いま圧勝しているからといって、その金融経済が正しいとは限らないのだ。
日本じゅうがバブルで沸き立っていた1980年代後半を思い出してほしい。当時の米国では、日本的経営が非常にもてはやされていた。なんと、MBA(経営学修士)コースの7割で、日本的経営が教えられていたほどである。なんのことはない、日本がバブルで圧勝していたから、日本的経営がすぐれていると評価されただけなのだ。
現在、新自由主義者たちが「米国型経営システムがすぐれている」と言うのも、それと同じことである。たまたま、米国や中国がバブルだからに過ぎないのではないか。
つまり、「儲かっているものはすぐれている」という短絡的な発想なのである。それが根本的に価値あるものならともかく、現時点でたまたま儲かっているから、それを真似すればいいという貧しい発想なのだ。
1990年代に入ると、日本のバブルが崩壊して、日本経済はずぶずぶと泥沼に沈み込み、その代わりに、米国は日の出の勢いで伸びていった。
だが、原油の暴落をきっかけにして、その逆が起きるのではないかとわたしは想像している。つまり、日本経済の復活と、米国経済の長期低迷である。わたしは、この主張をあちこちで披露しているのだが、残念ながら誰もまともにとりあってくれない。
しかし、実際問題として、金融資本主義のバブルが崩れたら、米国は本当にやっていけるのだろうか。米国はものづくりをほとんど捨ててしまったといってよい。テレビなどとうにつくっておらず、工作機械も風前の灯だ。最大の製造業だった自動車産業を見ても、GM(ゼネラル・モーターズ)が20%のリストラをしている状態である。GMの株価は、昨年の秋に40ドル台をつけて以来、一本調子で下がり続け、いまや1桁に落ち込んでいるありさまなのだ。
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