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構造改革をどう生きるか

年金資金で先物取引というギャンブルをする米国

 さて、崩壊直前の第二の兆候は、投機の輪が一般にまで広がっていくということだ。誰もが同じような投資を狙いはじめると、そろそろ危ないというわけである。

 こんなエピソードがある。ジョン・F・ケネディの父であるジョセフ・ケネディが、ウォール街で少年に靴を磨いてもらったときのこと。少年に「今日の相場はどうなりますかね」と話しかけられたことに驚いて、ジョセフはケネディ家の保有する株をすべて売り払ったという。

 まさに、その直後の1929年10月24日、ニューヨーク市場で「暗黒の木曜日」と呼ばれる株式大暴落が起きた。ジョセフは、こうした少年までもが、投機に興味を示していることに驚き、まもなくバブルが崩壊すると直感。ケネディ家の財産を株価の暴落から救ったのである。

 ひるがえって、現在の原油市場に何が起こっているか。

 もちろん、石油に対する投機資金というのは、以前からあった。だが今や、次々に投機の輪が広がり、米国の年金基金が大量に参入してきているのが現状だ。

 冷静に考えて、年金資金で先物取引をするのは大変危険である。外国のことだから、わたしが心配する筋合いではないのだが、年金資金というのは、老後の生活を守るための金ではないか。それをギャンブル同然の先物取引につぎ込むというのは、どう考えても異常であり、それに誰も疑問を投げかけないことは、もっと異常である。

 これを末期症状と言わずに、なんと言おう。いつの世でも、一般大衆まで投機の輪が広がったときには、もうバブル崩壊は目の前だ。

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