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構造改革をどう生きるか

製造原価3ドルの原油に150ドル近い値段がつく異常さ

 バブル崩壊直前に現れる第一の兆候は、一般常識と照らし合わせて明らかに異常な価格がつくことである。バブルなんだから当たり前だと言われるかもしれないが、バブルの渦中にある人間には、これに気づかないものである。

 冒頭で紹介したオランダのチューリップ・バブルもそうだった。そのピーク時には、なんと球根1個が一戸建住宅と同じ値段にまで高騰したという。

 一歩引いて頭を冷やして考えれば、そんなことがあり得るはずがない。だが、当時の人びとは、そうは思わなかった。バブルの渦中にあるときは、そんなものである。

 1980年代後半から1990年代初頭にかけての日本でも、今から思うと「こんなものに?」という品に、とんでもない値段がついていたものだった。

 日本のバブルの最盛期である1991年、前述したガルブレイスの著した『バブルの物語』の日本語版が発売されたのをご存じだろうか。日本語版の序文に、次のような趣旨のことが書かれていた。

 「わたしは、この本を日本のみなさまに紹介できるのを大変光栄に思う。なぜなら、この本を読んだ人は、いますぐ株式投資、不動産投資から手を引いて、バブル崩壊の痛手を負わずに済むからだ」

 わたしは、この本が発売されると同時に入手して読んだ。それはいいのだが、当時のわたしは未熟にもガルブレイスの言うことが信用できなかった。そこで、日経平均連動投資信託というものに投資をしたあげく、大損をしたという悲しい経験がある。

 そういうものなのだ。同様に、製造原価が3ドルの原油に150ドル近い値段がつくことも、異常事態なのである。そんなことが続くはずがない。今は、誰もがこの異常事態に慣れつつあるため、まさかこれが暴落することなど、ありえないと思っているだけなのだ。

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