第144回
長銀事件の無罪判決は当然、真犯人は別にいる
経済アナリスト 森永 卓郎氏
2008年8月4日
7月18日、経営破綻した旧・日本長期信用銀行の大野木克信元頭取ら、旧経営幹部3人に対する最高裁の判決があった。粉飾決算を行なっていたとして、証券取引法違反と商法違反の罪に問われていたが、最高裁は一審、二審の有罪判決を破棄し、逆転無罪の判決を下した。
この判決に対して「納得がいかない」という意見も見受けられるが、わたしは見識のある素晴らしい判決であり、最高裁が正義を貫いた結果であると評価している。なぜなら、この事件自体が、世論を収めるために無理やり犯人を仕立て上げた「国策捜査」だからだ。
もちろん、長銀のやったことが正しいというつもりは毛頭ない。「けしからん」という気持ちもわかる。だが、冷静になって当時の状況を一つ一つ眺めていけば、この事件の本質が見えてくるだろう。そして、本当に悪いのは誰なのかということが分かってくるはずだ。
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