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構造改革をどう生きるか

第143回
日本版政府系ファンドの落とし穴

経済アナリスト 森永 卓郎氏
2008年7月28日

 7月3日、自民党国家戦略本部のプロジェクトチームが、日本版の政府系ファンド(SWF)創設を目指すという報告案をとりまとめた。それによると、約150兆円にのぼる公的年金積立金の一部を切り離して、10兆円規模の運用基金を設け、高利回りを目指すという。

 運用期間は5年。5年後に当初目標の利回りが達成できない場合は解散させる。逆に、運用が好調に進めば、資産規模を拡大して継続するという仕組みだ。

 わたしは基本的には、公的年金を株式運用することには賛成である。短期的な上げ下げはあるが、長期でみれば、債権で運用するよりも圧倒的に有利だからだ。それは、過去の例をみても明らかである。

 だが問題なのは、そのために、わざわざ新しい組織をつくらなくてはならないかということだ。おそらく、政府系ファンドを含めたヘッジファンドがこれまでもうかってきたのを見て、プロのファンドマネージャーを招けば必ずもうかると考えたのだろう。だが、このプロジェクトチームの発想には、大きな勘違いがあると言わざるを得ない。

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