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構造改革をどう生きるか

政府や自治体はコンビニの省エネ化を目指せ

 もちろん、コンビニに省エネ努力が要らないということではない。しかし、4%程度の省エネなら、技術力で対応することは十分に可能だろう。

 例えば、発想を変えてコンビニを省エネ型にすればいい。エアコンは新型の省エネタイプにする。エアコンは10年で効率が2倍になっている。窓ガラスや壁は断熱性の高いものに変えれば、冷暖房効果を高くできる。コンビニの屋根に太陽光発電システムを設置すれば、さらに消費電力を減らすことができるだろう。

 営業自粛論者による攻撃の的となっている「煌々とした照明」であるが、これも白色発光ダイオ-ド(LED)に変えることで、エネルギー消費は大幅に減る。すでにLEDを採用した蛍光管型照明装置というものが実用化され、販売されているのをご存じだろうか。

 難点は1本2万円と価格が高いことである。だが、寿命が長いのと電力消費が半分ほどに下がるので、ランニングコストは安い。トータルコストで考えると、なんと現時点でも蛍光灯より1割ほど安くなる計算だ。もちろん、量産体制が進めば、さらに販売価格が安くなるだろう。

 しかも、LEDはエネルギー変換効率がいいために、熱をあまり出さない。そのために、夏場の冷房にかかるコストも減らせるというメリットがある。

 唯一の問題は初期費用である。1本2万円の照明を100本入れ換えると、それだけで200万円になってしまう。

 そこで、政府や自治体がやるべきなのは、営業時間の自粛要請ではなくて、低利・無利子融資によって省エネコンビニへの転換を促すことである。その資金をもとにして照明やエアコンを入れ換えれば、大幅にエネルギー消費は減る。

 それができれば、営業時間の短縮など必要ない。わたしたちのライフスタイルを変えずに省エネができるではないか。そうした努力をしないで、なぜ深夜営業自粛などという愚かなことを言い出すのか。

 おそらく、全国4万軒あるコンビニが一斉に火を消したのを見て、「おお、やった!」という気になるのだろう。政治家のパフォーマンスと同じで、愚の骨頂としかいえない。今、何を優先すべきなのか、自治体の役人はもっと省エネについて勉強をしてほしい。

 地球温暖化防止に必要なことは、いかにも「やっています!」というパフォーマンスを見せることではない。温室効果ガス排出量をいかに減らすかなのではないか。

 そのためには、たとえ地味であっても技術的に何ができるかを追求して、少しずつ省エネ効果を積み重ねていくという姿勢が必要だ。コンビニの深夜営業自粛といったライフスタイルを変えるような措置は、技術で解決できるものをすべてやった後でよい。

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