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構造改革をどう生きるか

ライフスタイルを変えない省エネ策をまず考えるべき

 なぜコンビニが深夜に営業するようになったか。答えは明瞭だ。利用者のニーズがあったからである。夜中まで残業していても、おにぎりが食べられる。文房具や電池が足りなくなってもすぐに買いに行ける。コンビニのおかげで、わたしたちの生活はとても豊かになった。もちろん、運輸や警備など、夜中に働いてわたしたちの社会を支えている人たちにとっても助けとなる、非常に便利な存在である。

 コンビニに対する深夜営業の自粛要請というのは、その便利さを放棄せよという発想が根底にある。言い換えれば、わたしたちのライフスタイルを変えなさいというのが、自粛要請の本質なのだ。

 確かにそうした考えにも一理ある。ライフスタイルを昔に戻せば、省エネはらくらくクリアできるからだ。例えば、東京オリンピックの翌年である1965年には、家庭部門におけるエネルギー消費はいまの5分の1しかなかった。当時のライフスタイルに戻せば、温室効果ガス半減はいますぐにでも達成できる計算となる。

 当時、わたしは小学生だったが、醤油やソースは空きビンを抱えて店に量り売りのものを買いにいったものだ。八百屋さんは野菜を新聞紙にくるんでくれたし、客は誰もが買い物かごを持参していた。家にはエアコンもなく、道路には街灯も少ない。マイカーなんて夢だった。

 そうした暮らしに戻せば、環境問題はほぼ解決する。しかし、現実問題として本当にそれができるのだろうか。いや、もうエアコンなしでは夏の暑さを乗り切れないし、郊外や田舎に住んでいる人は車なしでは生きていけない。ライフスタイルを昔に戻すというのは、机上の空論に等しいのである。

 もちろん、省エネを実現するには、ある程度の我慢は仕方がないだろう。だが、その前に、できるだけライフスタイルを変えずに済む方策を考えるべきではないか。環境対策でまず優先すべきなのは、わたしたちのライフスタイルに影響を与えないことである。そうした点から考えると、コンビニの深夜営業自粛は、決して効果的な手段ではない。それは、万策尽き果てたあとにやることだとわたしは思うのだ。

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