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構造改革をどう生きるか

第140回
消費税上げの先送りで何が起きるのか

経済アナリスト 森永 卓郎氏
2008年7月7日

 6月の後半、消費税率引き上げに関する福田総理の発言が迷走した。

 はじまりは6月16日。G8の通信社との会見で総理は、「決断しなければならない大事な時期だ。世論がどう反応するか、いま一生懸命考えている。高齢化社会になりつつあることを考えると、道は狭くなっている」と述べて、消費税率引き上げが避けられないという認識を示した。これを聞いて「これは本気だ!」と思った人も多いに違いない。

 その3日後の6月19日には、社会保障国民会議の中間報告があった。その報告では、これまで政府が社会保障を次々に抑制してきたことの問題点を指摘し、質の高い社会保障を国民に供給すべきだとしている。

 その議論自体は非常に正しいことであると、わたしは思っている。既に誰も年寄りになりたくない社会になりつつあり、これ以上、社会保障を削ってしまったら、日本の社会はめちゃくちゃになってしまう。

 ただし、その財源について具体的に触れていなかったために、福田総理は次のように注文をつけた。「社会保障強化のための財源など、さらに詰めるべき事項について、最終報告に向けた活発な議論をお願いしたい」

 つまり、社会保障強化は分かったから、金をどこから持ってくるか、最終報告にはっきりと書いてくれというわけだ。総理の念頭に消費税率引き上げがあったことは間違いない。

 社会保障国民会議の最終報告は今年の秋に予定されているため、今年末にかけて一気に消費税率引き上げに向かうのではないかと、多くの人が色めき立ったのである。

 ところが、不思議なことにその後の1週間で、手のひらを返したように福田総理の態度が変わったのである。

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