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構造改革をどう生きるか

渡辺大臣のパフォーマンスで国民負担が拡大する

 今年の4月25日の日曜日に、渡辺大臣が「私のしごと館」を視察した。そのときに彼はなんと言ったか。

 新聞にも取り上げられたが、「閉まっているブースが多い。週末がかき入れ時なのに。赤字になるはずだ」と文句をつけたのである。平日はそれなりに賑わっているのだが、修学旅行生は日曜日にやってくることはほとんどない。閉まっているブースが多いのは当たり前なのだ。

 もしかすると、わざわざ日曜日を選んでやってきて、受けそうな発言をマスコミに向かってしたのは、最初から計算済みだったのかもしれない。

 しかし、わたしたちの会議では、ここを残すことを前提としている。前述のように厚生労働省も残そうとしているおり、地元の企業や自治体もその存在意義を認めている。

 報道によれば、視察後に会談した木村要・精華町長は「地元としても就職フェアなどで活用させてもらっている」と語り、河井規子・木津川市長も「子どもがしっかり職に就くための施設」と、その意義を述べている。

 ところが渡辺大臣は、そうした地元の意見に耳を貸さず、「雇用・能力開発機構が廃止の場合、しごと館だけ残ることはあり得ない」とまで言った。

 もしそれが本気なら、「私のしごと館」は今年中に廃止になってしまうこともありうるわけだ。

 9月に入札をしようとしているのに、今年中に廃止になるリスクがあるとなったら、民間が入札するわけがない。渡辺大臣は何を考えているのか。

 おそらく、どんな手段を使っても廃止に追い込みたいのだろう。「行革をした」という目に見える勲章がほしいのだ。だが、叩き売りをするだけでは莫大な損失が出るだけなのは、前にも述べた通りである。

 そのために、なんとか国民負担を減らそうと、わたしたちが額を寄せて策を練ったのではないか。何のためにわたしたちは話し合ったのか。

 断っておくが、わたしたちは雇用・能力開発機構の利権を守ろうなどとは夢にも思っていない。そもそも民間にすべて委託しろといっているのだ。

 確かに、体験学習を廃止することを政府が判断することは可能だ。「どうしても財政が厳しいのでできなくなった」という政策判断をして廃止するならばわかる。ところが、ここでは行革担当大臣が一人で先走って発言している。彼のどこにそんな権限があるのか。まさしく越権行為というしかない。

 「ただ自分の意見を言っただけではないか」と反論する人もいるかもしれない。しかし、いやしくも大臣が「今年中になくなるかもしれない」と口にすれば、企業も入札を考え直す可能性は高い。

 それを分かって言っているならば、非常にたちが悪い。一般競争入札に対する妨害ではないか。もし、それが分からないで言っているならば、ビジネスのセンスがまったくない。

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