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構造改革をどう生きるか

このまま何もしなければ日本の将来は真っ暗になる

 むき出しの闘志で、サププライムローン問題や景気失速に立ち向かった米国に対して、わが日本はどうか。もう経済は失速寸前であるのに、手をこまぬいているだけなのだ。日本は財政政策も金融政策も、一切出動していない。マクロ経済学を批判するのも結構だが、まず目の前の危機に対して何もしなければ状況は悪化するだけである。

 5月9日に発表された景気動向指数の先行指数(3月分速報値)は、2カ月ぶりに50%を割っただけでなく、1月、2月分を大幅に下回る20%という低いレベルを記録してしまった。20日に発表された改訂値では、さらに低い18.2%を示している。

 いいかげん、尻に火がついている状態なのだが、日銀の白川新総裁は、案の定、動く気配がない。

 財政政策として効果のあるのは減税である。ところが、道路特定財源の廃止という年間2兆6000億円相当の「減税」があったものの、わずか1カ月で元に戻されてしまった。公共投資もまた大きな財政政策の柱である。公共投資というと、すぐに無駄な道路をつくることばかり連想する人がいるが、そんなことはない。社会資本を充実させるための投資はいくらでもある。

 金融政策にしてもそうだ。金利だって0.75%下げる余地はあるし、マネーサプライ(通貨供給量)を調節する手だてはほかにもある。

 このまま、総選挙があるといわれる秋まで、何も経済対策がとられないまま、だらだらと行ってしまうのか。このコラムで繰り返し述べているが、手遅れにならないうちに、経済政策に対しては与野党で話し合いをするべきである。対策は少しでも早ければ早いほど効果が上がる。米国経済が落ち着いたというのは、大きなチャンスなのだ。

 景気が失速したら元も子もない。それで幸せになる国民は、ほとんどいないからだ。喜ぶのは、資産価格が暴落して、買い占め、買いあさりがしやすくなるハゲタカだけである。

 日本はまだまだデフレ経済を脱していない。諸物価の値上がりは原料価格の高騰によるものであって、賃金上昇や経済規模の拡大につながらないものであり、インフレの兆しではけっしてない。

 こうした経済状況が続いていけば、中長期で見た日本は将来はとんでもないことになる。

 現状でも、20代前半の雇用のうち半数が非正社員である。そうした若者たちを日雇い派遣で続けていけば、将来の日本はいったいどうなるのか。想像するだに恐ろしい。

 現状のようなデフレ経済というのは、地位や定職といった既得権をもっている人にとってはあまり恐くない(もちろん絶対ではない)が、そのしわ寄せがすべて弱い人にくることを忘れてはならない。

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