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構造改革をどう生きるか

第130回
総理がわびるべきは暫定税率よりほかにある

経済アナリスト 森永 卓郎氏
2008年4月28日

 注目された衆議院・山口二区の補選の結果が出て、民主党候補が大差で当選した。福田総理は、ガソリン税(揮発油税など)の暫定税率復活反対を求める民主党に対して、「人気取り」と批判をしてきたが、この選挙結果により、はっきりと民意が示されたわけだ。

 政府・与党は、それでも30日に暫定税率再可決を予定しているようだが、2万票以上という大差がついたことで、今後の展開は予断を許さなくなった。

 わたしは、このコラムで再三指摘しているように、暫定税率の再可決には大反対である。衆参ねじれ現象によって、財政出動や金融緩和策がとりにくい現状において、暫定税率の廃止は減税と同様の景気対策となるからだ。

 ましてや、一度下がったガソリン価格が、再可決によって再び上がってしまったら、どうなるか。心理的にも景気に与えるマイナス効果ははかり知れない。

 福田総理は、去る3月31日、暫定税率の年度内成立が絶望的になった時点で記者会見を行ない、次のように述べている。「政治的混乱のツケを国民に回し、心よりおわびしたい」「しっかりとした見通しのないままでは子どもたちや孫たちなど将来世代へのツケをまわすだけになってしまいます。私としてはこの国と子どもたちの将来のためにも暫定税率の維持をお願い申し上げたいと思います」。

 だが、暫定税率を1カ月取りはぐれたくらいで、わざわざ総理がおわびをするというのはおかしい。もっとおわびをすべき問題が、別のところにいくらでもあるではないか。

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