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構造改革をどう生きるか

金融引き締め原理主義に陥る日銀

 一方、日銀は財務省以上にひどい。日銀は金融引き締め原理主義に陥っているとしか言いようがない。

 日銀政策委員会のメンバーである審議委員は、この期に及んで、「基調は利上げの方向だ」と述べている。これには、もう付ける薬がない。景気が悪くなったら金利を下げるというのが経済のイロハである。利上げをするなんてもってのほかだ。日本経済を壊滅させたいのだろうか。

 「下げ幅はない」と言っているが、0.5%あるではないか。わたしだって、ゼロ金利や0.25%というのが正常な状態でないことぐらいは知っている。だが、今は本格的な景気後退に陥る寸前の非常事態なのだ。金利を下げなくても資金供給を増やすという手だてもある。とにかく、なにか金融緩和に出なくてはならない状態なのである。

 ところが、金融引き締め原理主義の日銀は、もはや機動的な金融政策がとれなくなっている。金融正常化という旗印の下、無理やり金利を引き上げてきたものだから、再びゼロ金利に戻すなどとはとても口に出せないのだ。

 今回のG7を仕切ったのは、そうした財政再建原理主義の財務大臣と金融引き締め原理主義の日銀総裁である。だから、財政・金融出動をしろといっても、それは無理な相談だ。日本ができないものを欧州に押しつけるわけにはいかない。

 かくして、米欧の調整役もできず、G7を失敗させてしまったのだ。

 これまで、日本の財政・金融当局は、デフレ問題においても世界経済の足をさんざん引っ張ってきた。そして、またこれである。マーケットからも、「信用できるのは米国政府しかない。日本は何者なんだ」という失望の声が出ている。

 実は、日本のプライマリーバランスは、中央・地方合わせて今年度は黒字になる可能性がかなり高い。プライマリーバランスが黒字になるなかで、財政出動ができないとはナンセンスである。金融緩和など、なんのコストもかからない。なぜ、そんなことができないのか。

 わたしだって、公共事業をどんどん推進して、なんでもいいから減税をやれと言っているわけではない。しかし、景気が回復することで税収が増え、金利も上がっていくというのが、財政・金融正常化の王道なのだ。

 わたしはこれまで、福田(総理)と福井(日銀総裁)という二人の「福」を変えないと日本はよくならないと言ってきた。今回のG7の件で、それにもう一人、額賀福志郎(財務大臣)という三人目の「福」を加えるべきだと痛感した。まったく政策能力が皆無としか言いようがない。

 節分はとうに過ぎたが、「福は外」と大声で叫びたくなる今日このごろである。

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