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構造改革をどう生きるか

庶民こそ株に投資する絶好のタイミング

 逆バブル崩壊が起きているこの時期に一番大切なことは“高速道路”の先で何が起きるのかを見極めることである。高速を降りたときに、もしインフレに切り替わっていれば、ボーッとしている人は生き残れない。

 なぜならデフレ時は物価が落ちていくのだから、キャッシュを貯金さえしておけば何もせずに資産価値は実質的に上がっていった。しかし、インフレになるとキャッシュは目減りしていくのだ。

 例えば1970年代からずっとキャッシュをタンス預金していたら、20年経っても当然のように1倍にしかならない。ところが、70年代に株を持った人たちは資産が3倍になった。80年代に持った人たちは5倍になった。20年間で15倍の格差がつくということである。2003年4月末から見ても株価はほぼ倍になっている。

 もはや、資産運用に関してはある程度リスクを取らなければならない時代になった。

 2005年11月に『森永卓郎の庶民株!』(光文社)という本を出したのも、まさに庶民はいまこそ株を買うべきだと思ったからだ。この本にはきわめて当たり前のこと、投資の基本が書いてある。前回、述べた三村君の投資手法とは対極である。

 資金のすべてを投資しろといっているわけではなく、生活費(年収ではない)の3年分は預貯金で持ち、それ以外の資金でリスクを取らないと、リターンは得られない。あなたが金持ちなら、一番いいのは銀行から固定金利でおカネを借りて都心のビルを買うことだ。しかし、それほどのおカネがなければリスク商品は株式しかない。

 株がわからないという人は投資信託しかないが、購入時の手数料が3%近くと信託報酬が1%抜かれるので、5年間持ち続けると、8%も利率が減る勘定になる。それならば、個別株を自分で買って、自分なりのポートフォリオを組んだ方がトクだ。

 上記の本にも書いているが、基本は中長期の分散投資である。基本的には業種をばらしたり、各業界のトップ企業をつまんでも、そこそこ日経平均連動型のポートフォリオを作ることができる。

ナムコの株主向け懇親会
ナムコの株主向け懇親会で、キャラクターと写真を撮る株主の家族(東京・大田区)
(写真提供:時事通信社。なお同写真およびキャプションについて、時事通信の承諾なしに複製、改変、翻訳、転載、蓄積、頒布、販売、出版、放送、送信などを行うことは禁じられています)

 後は株主優待の有無だ。私自身は吉野屋ディー・アンド・シー、西友、トミーなどの株を持っているがどれも株主優待を楽しみにしている。特にトミーは特別限定のミニカーがもらえるので、ミニカーマニアの私には堪えられない。

 株主優待でお勧めは「乗り物系」「買い物系」「食べ物系」の3つだ。乗り物は航空会社でも電鉄でもいいが、運賃の割引券や全線パスをくれるので重宝する。買い物では割引の効く優待カードをもらえる。食べ物は食事券やクーポン券をくれるので、牛丼好きの私には吉野屋ははずせない銘柄だった。

 株主優待を優先すると銘柄的には偏っているように見えるが、意外と日経平均を追いかけるものだ。

 みんなが株を始めると、もうタイミングが遅いと思うかもしれないが、まだ間に合う。遅れすぎはダメだが、多少出遅れてもけっこう利益を取れることが多い。

 最大の懸念材料は日銀が量的緩和政策を解除することである。福井俊彦総裁は盛んに解除をほのめかしているが、もし暴挙に出たらせっかく戻ってきた株価も元の木阿弥で、2000年の二の舞になりかねない。小泉首相も自民党の中川政調会長も強く解除に反対しているのが救いだ。まだその時期ではないと私も思う。

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