税率維持では地域格差が拡大するだけ
以上の二つのメリットを考え合わせてみれば、暫定税率の廃止は政府・与党にとっても絶好のチャンスだと思うのだ。
与党や日銀にとっては、景気対策を言わずに(つまり、景気判断のミスを認めることなく)、実質的な景気対策をとることができる。しかも、それが格差縮小にもなるわけだ。こんなおいしい解決策は、そうそうないのではないか。
与党は廃止を絶対に認めないと言うが、国民の意見は廃止に傾いている。最近の世論調査では、3分の2から4分の3が廃止賛成という結果が出ているが、これは、単に税金が安くなればいいという安易な考えからではない。自動車がなくては買い物もできず、病院にも行けない地方在住の人にとっては、まさに生活と生命がかかっているのである。
そこで与党の対応なのだが、もしかすると最後に大逆転があるのではないかと、秘かにわたしは期待している。そのヒントが、テレビ朝日の「テレビタックル」に出演する与党の国会議員の態度である。
これまでも与野党対決となるテーマが何度も話題にのぼったが、徹頭徹尾「何がなんでも反対!」と言うケースと、陰でこっそり「いや、個人的には‥‥」と本音をおっしゃるケースがあるのだ。そして、今回の話題では圧倒的に後者の雰囲気なのだ。
同様のケースは薬害C型肝炎のときにもあった。福田総理が救済の政治決断を下す前から、「個人的には救済したほうがいいんですが」と多くの自民党国会議員が言っていたものだった。
民主党にとって、ここはまさに攻めどころだろう。もし、衆議院可決、参議院で否決したのちに、与党が3分の2を使って衆議院で再可決したら国民は黙っていないだろう。そうなったら、解散に追い込んでもいいと思う。さもないと、景気低迷と格差拡大はますます進行して、日本は大変な状況に陥るに違いない。
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