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構造改革をどう生きるか

カネのかからない幸せを見つけよう

 さて話をもとにもどして、これからの世の中で幸せに生きるもう1つの方法を紹介しよう。 

 それは、田舎に引っ込むことだ。自分で米や野菜を作ったり、わなにかかったイノシシを食べたりして暮らせば、夫婦で年収150万円でも暮らしていける。

 とくに、田舎に親や親戚がいれば暮らしやすい。都会と違って家族制度もまだしっかりしている地域が多いので、お互いに助け合って生活していけるだろう。

 その応用として、趣味に走り、オタクの世界にひたるというのもいい。これは、都会にいながらにして、田舎生活を送るようなものである。

 趣味や道楽というと金がかかるように思われるかもしれないが、私がひたっているアキバ系ならば、さして金がかからない。

アキバを根城に「現代の数寄者」を目指そう

アキバは電気街からコレクターの街に変貌しつつある

 ただ、モノを買うだけでなく、自分の持っているモノを売ることもできる。結局、モノを売ったり買ったりして、たいして金がかからないのだ。つまり、アキバ系の経済というのは、同じ趣味を持つ人間の間で金がまわっていくだけなのだ。アキバ系の資金は、無闇に拡大も縮小もしないで、内部で循環しているのである。

 今後の日本では、ますます金持ちと貧乏人との差が開いていくことだろう。一般庶民の給与が上がる可能性はなく、勝ち組はますます太っていく。

 従来は、一所懸命働いた人が金をかせぐのが常識だったが、これからの時代には、そんなうるわしい話は通用しない。

 ホリエモンや村上ファンドの村上氏、楽天の三木谷社長のような、モノを右から左に流す人が、大儲けをする世の中に変わっていくのである。

 だが、彼らはいったい何の仕事をしているのか。社会に役に立つことをしているのだろうか。私の目には、どう見ても、社会を豊かにするためのイノベーションをしているとは思えないのである。

 確かに、彼らも大変であろう。どんどん事業を拡大していかなくてはならないから、心の休まる暇もないに違いない。なにしろ、拡大が止まった瞬間に倒れてしまうのだから。

 それにしても、私は思うのだ。「彼らは儲けた金を何に使いたいのか、何を楽しみにして金を稼いでいるのか」と。

 そんな世相のなかで、私が一番大きな可能性を見ているのが、さきほども紹介したアキバ系の文化である。

 彼らは、「そこそこかせいで、ゆったり生きよう」という、人間として極めて素直な主張をしている。秋葉原では、「カネ、カネ」と金に目の色を変えるような人間はほとんどいない。金のために人を傷つけたり、出し抜いたりしようとする人もいない。

 アキバ系には、金以外の価値観が働いているのだ。

 ますます生きることが苦しくなっていく世の中で、私はアキバ系に人間の一つの理想的な生き方を見るのである。

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