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“外交弱小国”日本の安全保障を考える

間近に迫るテポドン2号の発射

 今回、発射が予期されるテポドン2号はこのテポドン1号を改良し、強化したミサイルである。

 北朝鮮は2006年7月4日にそのテポドン2号の最初の発射実験を断行した。この発射に先立っては短距離弾道ミサイル3発が発射され、さらに引き続き3発が発射された。肝心のテポドン2号は打ち上げから40秒で第一部分が日本海へと落下した。明らかに失敗だったが、その詳細や理由は米軍当局からも公表されていない。米側の民間ではミサイルの胴体の構造的欠陥、推進の失敗、誘導装置の欠陥などが指摘された。この際、北朝鮮でのテポドン2号の本格生産が既に始まり、2006年中でも20基ほどが製造されたのだという情報も流れた。

 こうした経緯があっての今回の発射実験なのである。再びテポドンの試射がいま切迫してきたとみられるのだ。この発射の動きについて同報告書は以下のように書く。

 「2009年2月初めごろから北朝鮮がテポドン2号打ち上げのためとみられる準備の動きを取り始めた。舞水端里のミサイル実験場でレーダーやモニターの装置を新たに設ける動きが確認されたのだ。そして2月末には北朝鮮当局は『通信衛星』の打ち上げを準備していると発表したのだった」

 そして現時点で想定されるテポドン2号の性能について同報告書は次のように記していた。

 「テポドン2号は長さ35メートルほどの二段階飛行のミサイルだとみられる。第一部分は中国のCSS2とCSS3の両ミサイルに酷似している。第二部分はノドン・ミサイルを基礎としている。このノドン2号は重さ700キロから1000キロの弾頭を搭載して3750キロほど飛ぶ能力があるとみられる。もし第三段階が追加されれば、その射程距離は4000キロから4300キロに達する。一部の研究者たちは、テポドン2号は重さ700キロから1000キロの弾頭を6700キロの距離まで飛ばすことができるとみている。北朝鮮はまだ誘導装置の本格テストを実施しておらず、命中精度はそれほど高くないとみられる。テポドン2号がサイロに配備されるのか、移動可能なのか、まだ確定はされていない。米国の本土やハワイへの攻撃を可能にするためにテポドン2号の弾頭を重さ200キロから300キロに減らすという方法も試みられているという」

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